(英フィナンシャル・タイムズ紙 2024年12月31日付)
恒例となっている本紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の新年予想は、かつては気軽に取り組める頭の体操だったが、最近は戦争と平和の問題にますます向き合わざるを得なくなっている。
今年も本紙執筆陣はウクライナ、中東、スーダンでの紛争について、そして少し種類の違う関税の戦争について予想を立てる。
読者は首をかしげるかもしれないが、理にかなったシナリオになることを目指している。
チーフ・エコノミクス・コメンテーターのマーティン・ウルフが米国金利について予想しているのをはじめ、執筆陣は今回、ビットコインの上値のメド、AIエージェント、CD復権の可能性といった軽めのテーマにも取り組んでいる。
ドナルド・トランプ氏の大統領復帰は、同氏が世界に大きな影を落とすことを意味している。
昨年の本紙の成績は素晴らしいとは言えず、20件の予想のうち5件を外した。
当時の世論調査の結果を踏まえてトランプ再選の可能性を軽視していた。日本の金利はゼロ%を上回ったし、投資家が予想通り債券に戻ることもなかった。
ソーシャル・ネットワーキング・サービスのXは経営破綻しなかった。パルテノン神殿の大理石彫刻の一部をギリシャに返還する交渉も(まだ)まとまっていない。
1人の頭脳が20人の集団をなぎ倒すことも時にはあるようだ。
前回の読者参加のコンペでは20件の予測をすべて的中させた参加者が2人おり、同点決勝の予測も当てたエルコレ・ドゥリーニさんが優勝した。
今年もFT読者の皆さんの予想をお待ちしている。本名と電子メールアドレスを明記のうえご応募いただきたい。
(https://www.feedback.ft.com/c/
新年が良い年になりますように!