イラン外相も十分に軍との意思疎通ができず
主なところでは、クウェート国際空港、ドバイ国際空港、アブダビ国際空港、サウジアラビアの国営石油企業サウジアラムコの石油精製施設、LNG(液化天然ガス)を生産するカタール国営企業カタールエナジーの施設なども攻撃にさらされ、大きな損害や多数の死傷者も出ている状況だ。
ハメネイ師を失ったことで、イランはこれまで頑なに死守してきた “レッドライン”を踏み越え、無軌道なものに変質している感すらある。
イランの意図はどこにあるのか。
一つには、友好関係にある国々を巻き込むことで、湾岸諸国から米国に自制を促してもらう狙いがあるとの見方がある。そして、もう一つの理由は、イランのアラグチ外相が報復開始後にカタールの衛星テレビ局アルジャジーラのインタビューに語った言葉からうかがえる。
「我々はすでに軍に対し、選ぶターゲットに注意するよう指示している。実際のところ、我々の軍の部隊(Military Unit)はいま、独立(independent)しており、いくぶん孤立(isolated)しており、事前に与えられた一般的な指示に基づいて行動している」
「事前に与えられた指示に基づいている」とは述べているものの、リアルタイムでの意思疎通が取れていないことを事実上、認めている。革命防衛隊やイラン国軍が、すでにイラン政府の思惑とは乖離し始めている可能性が見えてくる。
この証言を裏付ける動きが、ホルムズ海峡を通行する船舶に対する通航制限だ。