「ジャンプ偏重」の時代は終わるのか? ISUが模索するルール改正と原点回帰

 どんな競技でも、あるいはスポーツ以外でも、基礎が大切なのは当たり前といえば当たり前である。だが、フィギュアスケートはここ数年、高難度ジャンプへの比重が高まっていて、滑る競技であると同時に(あるいはそれ以上に)、跳ぶ競技になっていると感じることもあった。

 ジャンプ偏重という批判を踏まえ、国際スケート連盟(ISU)は、質や表現を重視する方向へのルール改正を検討していると報道されている。フリープログラムで跳べるジャンプの最大回数が減るほか、連続ジャンプの数も制限される。そうした流れの中で今大会は、フィギュアスケートの原点を教えてくれる大会でもあったのではないか。

 惜しくもメダルを逃した4位の千葉百音選手もまた、スケーティング技術の高い選手である。五輪の経験を経た今後の飛躍に期待したい。

女子フリーの演技をする千葉百音(写真:共同通信社)

 最後にもう一人、五輪への切符は手にできなかったが、成熟したスケーティング技術で世界を魅了するスケーターをもう一人紹介したい。先に挙げた都築コーチのかつての教え子でもある青木祐奈選手である。

 若くして頭角を現すも、けがや不調で苦労を重ねた末に、24歳で国際大会(四大陸選手権)の初タイトルを獲得した。こうした選手が五輪に出られないことが、日本の層の厚さを証明している。

2026年1月、四大陸選手権 (北京)のエキシビジョンで演技する青木祐奈(写真:共同通信社)