アズキゾウの求愛を避けたヨツモン
直径10cmほどのシャーレに2種のマメゾウムシを入れて眺めていたときのことである。アズキゾウのオスがいるときほど、ヨツモンのメスがアズキのマメのすき間に入り込んで隠れているように見えたのである(図1a)。
ここから次のような仮説が浮かんだ。「ヨツモンのメスは、別種であるアズキゾウのオスにしつこく求愛される(繁殖干渉を受ける)のを避けるため、狭いすき間へ逃げ込むのではないか。もしそうなら、ヨツモンのメスはすき間がある場所の方で、より多く産卵するだろう」というものだ。
図1a:シャーレの中のアズキと2種のマメゾウムシ。アズキの表面の白い粒は卵。
図1b:アズキゾウムシのオスがヨツモンマメゾウムシのメスに交尾を迫っている様子。
そこで、次ページの図2のように、シャーレの半分にはアズキを半分に割って並べ、すき間をなくし、もう半分にはそのままアズキを並べてすき間を残し、そこに2種のオスとメスを放って次の世代の羽化個体数を調べた。もしヨツモンのメスが繁殖干渉を嫌がってアズキのすき間に逃げ込んでいるなら、すき間のあるアズキにより多く産卵するはずである。