ブルペンのスケジュールにも首脳部の意向

 筆者は15年前から春季キャンプに通っている。日本ハムは昔から熱心なファンが多かったが、近年はファンの数が年々増加している。北海道や二軍本拠地の千葉県鎌ケ谷からは、旅行会社がツアーを組んでいることもあり、ファンが大挙して押し寄せる。

強風が吹く中、続々とファンが球場に吸い込まれていく(筆者撮影)

 しかもこの日は、日本一の人気球団、阪神との練習試合だけあって、その混雑ぶりはシーズン中の本拠地スタジアムと全く変わらなかった。

この日は通路まで人があふれていた(筆者撮影)

 日本ハムキャンプ地のサブグラウンドは、メインスタジアムに隣接している。普段は、投手陣の守備練習などに使われているが、この日は、練習試合のためにやってきた阪神タイガースのナインがアップを行っていた。

サブグラウンドで調整する阪神勢(筆者撮影)

 メインスタジアムの右翼横にはブルペンが設けられている。捕手の後ろには「トラックマン」、投手と捕手の間には「ラプソード」が設置され、投手は手元にあるタブレット端末で、1球1球自分の投球の球速、回転数、変化量、回転軸などの数字をチェックすることができる。

 この日は、侍ジャパンに召集されたエースの伊藤大海と、今年の1月14日に契約したばかりの新外国人投手のサウリン・ラオが投球練習をしていた。

ブルペンで投げ込みをする新外国人投手のサウリン・ラオと伊藤大海(筆者撮影)

 ちなみに、春季キャンプの練習メニューは事前に事細かに決められている。この日、投球練習をする投手、ブルペンで投げる時間、投球数なども事前に設定され、投手コーチやアナリストなどのスタッフが、彼らの投球をチェックする。

 野手も守備、打撃の練習メニューと練習場所が詳細に決められていて、そのタイムスケジュール通りに練習は進行する。

 なお、チームが定めた練習は「公式」のものであり、選手はチームの正式なユニフォームで練習をする。

 全体練習が終われば、自分の意志で重点的にトレーニングをしたい選手はトレーニングウェアなどに着替えて、練習をする。

 ブルペンで投げ終えた伊藤は、球を受けた若手捕手の進藤勇也と話し込んでいた。

捕手・進藤勇也と話す伊藤大海(筆者撮影)

 続いて左腕投手の上原健太と、捕手・伏見寅威とのトレードで阪神からやってきた島本浩也の両左腕がマウンドに上がった。

 ブルペンで投げる投手の組み合わせは、シーズン中にポジションを競うライバルなど、同じクラスの投手が投げあうことが多い。こうしたブルペンのスケジュールにも、球団首脳部の思惑が見て取れる。