国会運営は容易になるが…
衆議院で与党が3分の2以上の多数を確保すると、国会の運営が大きく変わってくる。
憲法59条2項の規定によって、衆議院で可決された法案が参議院で否決されても、衆議院で3分の2以上の多数で再可決されれば法律となる。したがって、与党が提出する法案は、内部から造反が起きない限り、全て可決されることになる。これは、与党の独裁化である。
2007年夏の参議院選挙で自民党は大敗し、参議院は民主党が支配することになった。衆議院は自公が過半数だったので、「ねじれ国会」となった。私は、その国会で閣僚だったので、法案を通すのに苦労した。憲法59条3項は、衆議院が両院協議会を開くことを求めることができるとなっており、実際に両院協議会を開いたが、それは形式だけで、その協議会で妥協に至ることはなかった。
自公で3分の2の多数を有していたので、法案の中身を訂正したり、参議院で付帯決議を加えたりするなどの努力はしたが、結局法案は可決された。
高市政権も、同様の対応をとり、「数の奢り」という批判を浴びないように注意するであろうが、3分の2の多数を持つ以上、法案の内容について妥協することはあるまい。
しかしながら、強硬姿勢一本槍で進めば、国民の批判を浴びる可能性がある。