両国の空中機動作戦の秘匿
空中機動作戦は、いつ、どこに、どれほどの規模で実施するかについて、敵に絶対に知られてはならない。
具体的には、空中機動作戦実行前に、輸送するヘリや輸送機がいつどこの空港に集められるか、軽戦車(空挺戦車)や空挺兵の搭載がいつどこで行われるかなどだ。
これらのことを敵の偵察衛星に発見されてはならないのである。
ロシアの空中機動作戦が行われることは、侵攻前日の2月23日には、ウクライナは米国情報機関から知らされていたという。
ただ、大規模なのか小規模なのかは判明していなかったらしい。ウクライナは、完全に準備することはできなくとも、関係部隊に情報を流し、ある程度の準備はできていたであろう。
米軍のベネズエラ奇襲作戦では、ベネズエラ軍関係部隊は全く対応が取れなかったことから、ベネズエラには米軍の作戦が漏れていなかったと考えられる。
ベネズエラとしては、各種防空兵器をロシアから購入して準備していた。したがって、米軍が「ベネズエラの周到に準備した防空網をかいくぐって空中機動の奇襲作戦を実施する」とは思ってもいなかっただろう。
さらに、ロシアはウクライナ戦争で手一杯であり、ベネズエラに情報提供できるほどの余裕はなかったのかもしれない。
ロシアの空中機動作戦について、ウクライナは直前ではあったが事前に知っていた。一方、ベネズエラは可能性を認識していてもロシアなどから情報提供はなく自らも察知できなかったと考えられる。