解散選挙が常態化する異常
マライ:日本の政治は今後どうなっていくと見ていますか。
古谷:正直なところ将来は分かりませんが、日本はこの3年間ほぼ毎年のように選挙を行なっているヤバイ国です。
首相に解散権がある制度自体は昔から同じですが、かつては「1年で解散するのはどうか」という政治的常識がありました。それが近年崩れています。岸田政権の頃から、首相が交代すればすぐ解散、ということが当たり前のようになりました。「民意を問う」と言えば何でも許されるような雰囲気です。
しかし、こうなると統一的な政策が作れなくなります。選挙が終わるたびに内閣改造が行われ、大臣が落選する可能性もある。そうなると、政治と官僚の間の継続的な意思疎通が難しくなり、長期的な政策の実行は難しくなります。結果として、その時々でバズっているテーマだけを問う選挙になりがちです。
これは瞬間的な判断で政治が動く状態です。FXや株の短期トレードのようなもので、当たれば大きな成果が出ることもあるかもしれませんが、外れれば大きな損失になります。
私は、日本の政治がその場の空気に左右される動物的な反応の国になりつつあることに危機感を覚えています。
衆議院の任期は本来4年ですが、その3分の2が経過するまでは解散できないような制度改正も必要だと思います。頻繁な解散・総選挙に対して有権者がもっと怒ってもいいですし、政治の常識を取り戻すためにもルールの見直しが必要でしょう。
>>前編:【どうなる衆院選】「保守」の正体、右傾化する世界で日本はどこへ?注目は「自民圧勝」より中道など野党の動き