インフレと人件費上昇のギャップにどう向き合う?
焦点は「2026年度の診療報酬改定が、インフレと人件費上昇のギャップにどう向き合うか」である。
2025年12月24日、改定率と基本的方向性が示された。改定率は+3.09%(令和8・9年度の2年度平均)で、令和8年度単年では+2.41%とされた。施行は令和8年6月である。
内訳を見ると、賃上げ分が+1.70%(2年度平均)と明記され、ベースアップを実現するための支援措置が掲げられた。特に看護補助者や事務職員については、+5.7%という具体値まで踏み込んでいる。
もっとも、ここから先は「個別項目でどこに、どれだけ配分するか」で実効性が決まってくる。
2026年1月には、点数なしの個別改定項目(いわゆる短冊)が示され、点数を含む形に具体化され、告示・通知を経て、6月の施行に向かうのが、大まかな流れとなる(具体的な診療報酬改定の流れを下にまとめた)。
(表:筆者作成)
足元では、中医協で2026年度改定の個別改定項目(いわゆる短冊)の議論が始まった。
さらに衆議院選挙で物価高対策や税・社会保障負担が争点化する局面では、医療の賃上げも“現役世代負担”との綱引きになりやすい。
だからこそ今回の改定で、現場運用を支える人材にまで処遇改善が届くかを見極めたい。