高市さんの解散決断で最も被害を受ける地域
朝日新聞と大阪大学教授の三浦麻子さんによる共同調査を見ると、自民党への投票意向は29.4パーセントと、昨年7月の19.2パーセント、11月の26.4パーセントから確かに伸びてはいます。参政党や国民民主党などから流入があったようです。
しかし、この数字は2024年の衆院選で自民党が大敗した時の36パーセントをまだ下回っています。高いはずだった高市政権への支持率が、肝心の自民党支持に回らないという状態が投票結果にどう作用するのか、非常に気になるところです。
特に、18歳から29歳の若年層で高市内閣支持率は80パーセントに達していますが、比例区で自民党に投票する意向を示したのは34パーセント、自民党支持率は28パーセントにとどまりました。
これは菅原さんの分析によれば、まだ様子見で便宜的に「支持」と答えているだけで、それが投票行動につながると考えるほうがおかしいということになります。
自民党にとってより深刻なのは、支持率云々よりも公明党さんの連立離脱によって選挙のロジスティクスが微妙に回らなくなっていることです。
立憲民主党さんと公明党さんが合流して誕生した中道改革連合さんが着実に浸透した結果、ごっそりと票が移っていく構図が見えてきました。これが短期決戦と言われる今回の選挙の中盤情勢までにどういう数字となって見えてくるのか、公示の時点ではまったく分かりません。
朝日阪大調査によれば、中道改革連合への投票意向は12.9パーセントで、これは前回調査の立憲民主党11.2パーセントと公明党1.7パーセントをちょうど足した数字とのことです。調査日を考えるとこれは「ボトム」であって、こっから知名度が出て新党がさらに進めば、当然票は上積みされることでしょう。
選挙区を見ると、比例復活という退路を断たれた立憲民主党さん系候補者の皆さまが必死に努力しています。公明党さん固有の創価学会など支援団体票と、支援団体が頑張ってかき集める俗にいう「フレンド票(F票)」が中道さんに少なくとも7割ぐらいは移る計算になると、自由民主党は一気に苦しくなります。
高市早苗さんが豪雪の中、最初の遊説先に北海道各選挙区を選ぼうとしたのは、広報本部長に抜擢された鈴木貴子さん以外小選挙区全滅、比例も3議席届くかどうかという序盤の苦戦が伝えられているからに他なりません。高市さんの解散決断で最も被害を蒙るのは、北海道と新潟など東北・甲信越地域なのは自明です。
もっとも、従前の選挙で立憲民主党さんを選んでいた人のうち、新設される中道さんを選んだのは6割で、残りの半数は「わからない」「投票しない」と答えています。もう半数は自民党などに支持を移していました。他のパネルによる縦断調査でも同様の展開なので、実際にそうなのだろうと思います。
特に支持政党なし層で日本維新の会さんが15パーセントと伸びているのも特徴と言えます。