まだまだ成長余地、現在の4倍のホテル数が目標

 ところで、日本人が韓国の中堅ホテルに泊まる際に戸惑うのが浴室だ。多くは浴槽が設置されておらずシャワーで済ませるしかない。一方、韓国の東横INNにはユニットバスに浴槽がしっかりと設置されている。

「韓国は日本と異なり比較的湿度が低いため、仕事の後に浴槽に入って1日の疲れを洗い流す文化は、日本ほど盛んではありません。しかし、近年は浴槽につかるのが好きな韓国人もたくさんいます。

 最近は家ごとにたいていは浴槽を備えていますが、湯船につかる文化ではないので、韓国人、特に若者層はシャワーだけで簡単に済ませることが多いです。そのため自宅の浴槽を使う代わりに家族や友人数人が一緒にチムジルバン、サウナのような特別な大浴場で疲れをとることも。

 東横INNの客室はビジネスホテルタイプで少し狭いですが、全室浴槽を備えているので、入浴が好きな韓国人や日本人のお客様の場合でも当社のユニットバスは大変好評です」(洪代表)

 東横INNといえば選りすぐられた備品でも知られるが、持ち帰りの被害はあるのだろうか。

「例えばタオルがなくなったり、ナイトウェアがなくなったりすることが、ごくたまに起こりますが、そのような割合は容認できる水準だと思います。つまり、なくなる備品が非常に少ないので費用負担を感じるほどではないということです。

 ある程度多少高価な備品がなくなったり破損したりした場合は、お客様に連絡して弁償を求める場合があります。しかし、このようなケースも極めて珍しいと言えます。最近では、旅行文化が普及し、客室の備品がなくなることはかなり減ったと言えます」(洪代表)

 東横INNの今後の韓国展開について尋ねると「個人的な希望としては、現在の4倍にあたる50店舗が目標です。清潔感を何より重視し、と同時にコスパの良さを追求している東横INNにはまだまだ成長余地があると思います。

 韓国のホテルの多くは週末や連休になると価格が大きく値上がりするダイナミックプライシング(需要と供給に応じて商品やサービスの価格を変動させる価格戦略、価格変動制)を採用していますが、東横INNは大きくは変動しない原則ワンプライスを維持しています。こうした企業努力を韓国のお客様にさらに知っていただけるよう力を入れていきたいですね」(洪代表)