朝食の料理担当は料理上手の地元の主婦
日本のビジネスホテルが韓国人のハートをつかんでいるのは確かだが、同じ東横INNでも日本とは違う工夫があるのではないか。
「韓国人は朝からしっかり食事をとる習慣があり、家庭の味を重視しています。肉や野菜をたっぷり使った料理にスープは必ず3種類。“無料だからたいしたことないだろう”という宿泊客の先入観を覆すような品ぞろえを意識しています。
毎日提供するメニューは各店舗の支配人に任せており、実際の料理担当者としてはプロのコックではなく料理上手の地元の主婦を採用しています。ただし、韓国東横INNの各店舗に勤務するパントリースタッフの主婦の中には調理師免許を持っている方が相当数います。
我々がこだわるのは“家庭の朝食”。宿泊客にはまるで自分の家にいるような感覚で朝食を食べて頂きたいのです。日本でもこのような方針で朝食を提供しているので韓国独自の工夫というわけではないですが、韓国人宿泊客の食事重視は日本人以上かもしれませんね」(洪代表)
韓国には食事を食べ残す文化がある。東横INNでの朝食提供では何か苦労があるのだろうか?
「韓国がかつて貧しかった時代に家に招待された場合、家の主人はたくさんの食べ物でもてなすのが礼儀だと思っていました。また、お客さまはその食べ物を全部食べるよりは、少し残す方が礼儀に応じると考えることがありました。しかし、生活が豊かになるにつれ、そのような形骸化した習慣は消えました。
また、ビュッフェレストランが一般化する以前は、多くの人がビュッフェ形式の食事に慣れておらず、自分が食べられる量よりはるかに多くの量を皿に盛ってきて残すことがかなりありました。しかし今では韓国人もビュッフェ式の食事に慣れていて、健康のために少なめに食べなければならないという認識が広がり、食べ物を残す文化や習慣はほとんどなくなったと思います。
韓国の東横INNの朝食コーナーでも食べ物をたくさん残す人は少なくなりました。その日の宿泊客の稼働率によって翌日の飲食消費量を予想して準備しますので特に食べ残しが多かったり、そのために苦労したりすることも次第になくなりました」(洪代表)