
観光農園「ブルーベリーファームおかざき」は、団体客お断り・時間無制限・おもてなし重視という、従来の常識を覆す仕組みを採る。さらに、ハイテク無人栽培システムを導入し、高品質なブルーベリーを安定生産すると同時に、観光農園にすることにより収穫労力を削減しながら体験価値で高収益を実現している。「ブルーベリーファームおかざき」が実践している農業経営とは。
※この記事は『最強の農起業!』(かんき出版)より一部抜粋・編集しました。
ブルーベリー観光農園を開園するにあたって、いったいどんな農園にしていくのか、じっくり考えてみた。自分の理想のカタチを描いていくのは、実に楽しくワクワクする作業だ。ここでは、農園の基本理念、戦略、ブランディングについて説明していく。
まず、この農園の概要を先にお話しした方が理解しやすいので説明する。
敷地面積は約7500m2、うち5000m2の畑に60種類、1500本のブルーベリーを栽培している。岡崎市東部の山のふもと、里山のようなところで、近くにはマンションなどの建物は見当たらない。
近くに大きな観光地はないが、アクセスは良好で名古屋都心部からでも高速を使えば所要時間40~45分で行くことができる。手軽に行けて、自然にふれあえる日帰りお出かけスポットだ。いまでは夏だけで1万人が訪れる愛知県有数の夏の観光スポットとなっている。
開園期間は6月上旬から8月中旬までの2カ月半、約10週間のみ。ブルーベリー狩り料金は大人2900円、小学生1500円、幼児(4歳から)1000円、時間無制限の食べ放題となっている。畑と休憩施設間の出入りは自由なので、ゆっくりゆったり心ゆくまでブルーベリーを堪能していただける。
お持ち帰りはお好きな品種のブルーベリーを自分で摘み取って、700円/100gで量り売りしている。また休憩施設の農園カフェはカフェだけの利用も可能で、農園でとれた自家栽培ブルーベリーを使ったスイーツを召し上がるお客様も多い。