スマートフォンのビジネスを考えれば明らかな通り、たとえマグニフィセント・セブンのような巨大勢力であっても1社単独でバリューチェーンを構築することは不可能で、異業種他社と戦略的な水平分業をしながら価値共創プラットフォームを作り上げ、ウィンウィンの関係を保持することが、新たなゲームルールになっているというのが変化の背景である。
したがって、これからご紹介するCES2026の基調講演についても、「テクノロジーナラティブ」「バリュープロポジション」「戦略的Offering」という3段構成でその内容を読み解いていくことにしたい。
CES2026基調講演のラインナップ
CES2026で基調講演を行った最先端テック企業の経営トップ(CEO)は図2にある通り、AMDのリサ・スー氏、シーメンスのローランド・ブッシュ氏、ハヴァスのヤニック・ボロレ氏、レノボのヤンチン・ヤン氏、キャタピラーのジョー・クリード氏の5名である。
開催日の午後に「All-In」という人気ポッドキャスト番組が、基調講演の行われるベネチアン会場のパラッツォボールルームで、3者の鼎談による「AI Revolution」をテーマにしたライブ収録を行ったが、今回は紙幅の関係で省略する。
逆に、CES本体の公式プログラムとは別に、エヌビディアのジェンスン・ファンCEOがCES2026の開催前日(1月5日)の午後、「NVIDIA Live at CES2026」というプライベートな基調講演を、CESのサブイベント(フィジカルAIや量子技術がテーマ)が行われたフォンテンブロー・ラスベガス会場で実施した。
CES2025で、世界基盤モデル(WFM)というコンセプトに基づく「フィジカルAI」を俎上に上げ、AI開発においてリーダーシップを握り、フルスタックでエコシステム構築で成果を上げているのは紛れもなくエヌビディアなので、エヌビディアのジェンスン・ファン氏のプレゼンテーションについては記事の最後で紹介する。
では、5つの基調講演の内容を見ていこう。
