自動車業界で現在最もトレンドになっている言葉「SDV(ソフトウエア定義車両)」とはそもそも何を指しているのか? SDV化に乗り遅れたら未来はないのか? 自動車経済評論家の池田直渡氏とモータージャーナリストの岡崎五朗氏がJBpress autograph編集長・鈴木文彦とともに、自動車業界のニュースを一般的な報道とは異なる視点で語る動画番組「JAPAN INNOVATION CHANNEL(イノチャン) みんなが言わない自動車NEWS」。今回は、SDVの本質と自動車の未来を議論した。

※本稿は、2025年8月28日に配信した「みんなが言わない自動車NEWS」の内容を採録したものです。

クルマはすでにSDV化している?

鈴木文彦 後編はSDVを話題にしたいと思います。第1回に寄せられたコメントでも「SDVについて聞きたい」という声が多く(←リンク)、やはりSDVは現在、トレンドになっている話題かと思います。しかし、そもそもSDVって何なのでしょう?

JBpress autograph編集長の鈴木文彦

岡崎五朗氏(以下敬称略) これは非常に難しい問題で、経産省やメーカーによって定義が異なるなど、議論が分かれる概念です。よくいわれていたのが、「クルマは走るスマホになる。なぜならSDVになるから」というものですが、これは明確に間違いです。