北京のレストラン前の路上で注文を待つフードデリバリーのスタッフたち(写真:CFOTO/共同通信イメージズ)
[ロンドン発]中国国務院(行政府)は昨年暮れ、2億人にのぼるギグワーカー(新業態就業者)の法的保護と社会保障を抜本的に改善する方針を打ち出した。「収入の不安定さ」と「労働保護の不十分さ」というギグワーカーの深刻な問題が背景にある。
「収入の不安定さ」と「労働保護の不十分さ」という深刻な問題
2024年末時点で年金に加入するギグワーカーは約7000万人、医療保険は約6600万人にとどまっており、母数の2億人に対し低い水準にとどまっている。複雑な多重下請けにより事故やトラブルが発生した際の責任の所在が不明確だ。保険料負担も基本所得の約3割に達している。
中国の全就業者の4人に1人強がギグワーカー。配送・配達員1200万〜1500万人、配車サービス運転手1000万人以上、ライブストリーミング・動画制作は1000万人以上だ。ギグエコノミーを含むシェアリングエコノミーの市場規模は最大5.2兆人民元(約118兆円)とされる。
約20年にわたるコンビニ店員、警備員、配達員など19もの非正規雇用の実体験を綴った胡安焉氏のノンフィクション・エッセイ『我在北京送快递(英語の題名:I Deliver Parcels in Beijing )』が昨年、英国でも出版され、複数のメディアに取り上げられた。

