解散総選挙に向かう日本

 高市首相は、解散総選挙の決断を下した。70%前後という内閣の高支持率を背景にし、「勝てる」と判断したからである。

 自民党が議席を減らし、石破内閣以来、少数与党の悲哀を感じてきた。高市にすれば、その状況を変えたいという願いである。

 しかし、高市の決断には様々な問題がある。

 第一に、解散総選挙の大義名分があるかということである。その点で、2005年8月に小泉純一郎首相が断行した「郵政解散」とは異なり、国民に信を問うだけの大義名分はない。要は、自民党の議席数を増やし、政権を安定させたいという願いのみである。

 第二に、物価高対策など解決すべき問題が山積し、また国際情勢も不安定な中で解散することには、疑問を呈さざるをえない。

 第三に、選挙で自民党が勝てるかどうかは不明である。確かに高市人気は高いが、自民党の人気は高くないし、「政治とカネ」の問題で、むしろ批判の的になっている。

 そして、立憲民主党と公明党が選挙で協力するために、新党を結成することで合意した。この中道連合は、高市にとっては大きなマイナスとなる。

立憲民主党の野田佳彦代表(右)と公明党の斉藤鉄夫代表。立民と公明は衆院選をにらみ、中道勢力を結集した新党結成に合意した=1月15日、国会(写真:共同通信社)

 選挙の結果は予測できないが、高市にとって、バラ色の未来が開けるかどうかは分からない。