各種ロケット砲弾の大量生産とその狙い

 北朝鮮は2025年12月26日、240ミリ多連装砲弾の部品とみられるものを大量に兵器廠に配置している写真を公表した。

 この多連装砲は、北朝鮮がロシアに提供しているもので、実際にウクライナ軍によって破壊され北朝鮮製であることが確認されている。

 240ミリ多連装砲弾は、地上戦でロシア軍が大量にウクライナ陣地に撃ち込んでいる砲弾であり、ロシア軍の地上作戦には欠かせないものだ。

 ロシアの地上作戦に不可欠の砲弾を北朝鮮が大量に生産し、提供していることはほぼ間違いない。

 また、2025年12月30日、600ミリ多連装ロケット砲とみられる兵器を大量に兵器廠に配置している写真を公表した。

写真2 製造・保管されている600ミリ多連装ロケット砲

 この600ミリ多連装ロケット砲は、ロシアに提供されて戦争に使用しているという情報は今のところない。

 だが、ロシアの地上作戦で、ウクライナの指揮所や弾薬庫などを破壊するために喉から手が出るほど欲しいことは間違いない。ロシア軍の戦況によっては、供給される可能性は十分にあるだろう。

徘徊型無人機の大量生産とその狙い

 北朝鮮は2026年1月4日、徘徊型無人機とみられる兵器を大量に兵器廠に配置している写真を公表した。

 兵器廠には、大量に積み重ねられていているように見えるが、ロシアの需要を満たすためには、現在の生産力を2.5倍にする必要があるとみられている。

 北朝鮮は、これまで自爆型無人機の実験を数回実施し、その映像を公表してきた。

 これがロシアの高度な自爆型と偵察型の「ZALA Lancet」徘徊型無人機に酷似していたことから、北朝鮮の自力開発ではなく、ロシアの技術を得て製造したか、あるいはロシアの依頼を受けて製造したものと考えられる。

写真3 左:北朝鮮製造の徘徊型無人機 右:ロシア製「ZALA Lancet」

出典 右:ロシアZALA社HP

 ロシアは地上作戦に加え、多数のシャヘド型自爆型無人機などの無人機攻撃やミサイル攻撃を続けているが、これらを効果的に支援するためには、ウクライナの情報がリアルタイムで必要である。

 この目的を遂行するのが偵察型「ZALA Lancet」徘徊型無人機だ。

 北朝鮮は、この無人機に酷似のものも大量に製造しており、さらに需要を満たすために製造能力を2.5倍にする必要があると言っている。その需要とは、ロシア軍向けなのはほぼ間違いない。