マドゥロは尊敬されていなかった?

坂口:マドゥロは「独裁者」ではありますが、強いリーダーシップで政権を統率していたということではありません。

 それでもチャベス派の政治家や軍人がマドゥロを支え続けたのは、カリスマ的指導者チャベスが後継指名したことが、否定しがたいマドゥロの大統領としての正当性の根拠だったということです。

 閣僚・軍高官は表向きマドゥロへの忠誠を誓っていますが、マドゥロがいなくなった今、自分たちの身を守っていくことに必死でしょう。

 また、トランプ政権としても米軍の犠牲を最小限に抑えたいという魂胆が、マドゥロとその妻だけを狙った作戦になった理由だと考えます。

 今回の軍事作戦で米軍の死者はゼロでしたが、仮にカベジョら他の人間たちも拘束しようと思えば、作戦はもっと大きいものになり、米軍兵士やベネズエラ市民の被害は避けられなかったでしょう。