NIOの車両に搭載されているAIアシスタント「NOMI mate」(写真提供:DPA/共同通信イメージズ)

 拡大を続けている中国の新エネルギー車(NEV)市場だが、最大手BYDの成長は鈍化しつつある。一方で台頭しているのが新興自動車メーカーだ。両者の競争力の差を生んでいる要因として、世界初の量産型電気自動車「i-MiEV」の開発責任者・和田憲一郎氏は、AI戦略に注目する。新興自動車メーカーとして、シャオペン(Xpeng / 小鵬汽車)、リープモーター(Leapmotor / 零跑汽車 )、ニオ(NIO / 蔚来汽車)、シャオミ(Xiaomi / 小米汽車)を例に挙げ、これら企業のAI戦略から日本企業の課題を提示する。

2025年の中国NEV販売台数

 2025年の1月から11月までの中国における新エネルギー車(NEV)累計販売台数は1478万台に達し、前年同期比31.2%増と堅調な成長を示している。しかし、業界最大手のBYDは418万台(同11.3%増)にとどまり、9月以降は前年同月比での減少が続いており、成長の鈍化が顕在化しつつある。

 これに対し、新興自動車メーカーの多くは好調な推移を見せている。シャオペンは39.2万台(同155.5%増)、リープモーターは53.6万台(同113.4%増)、ニオは22.7万台(同45.6%増)を販売し、いずれも大幅な成長を記録した。さらに、シャオミも初年度ながら35万台を販売し、注目を集めている。

 BYDの成長鈍化の背景には、技術的優位性の相対的低下や、業界全体における製品の同質化傾向が指摘されている。一方、新興自動車メーカーはAIを中核とした戦略を積極的に展開し、技術革新とユーザー体験の向上を通じて市場での存在感を高めていると考えられる。