寒川神社 神門のねぶた飾り 写真/masy/イメージマート
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(吉田さらさ・ライター)

2026年の八方塞がりは一白水星

 さて、新しい年がやってきた。今回は、近年のお気に入りの神奈川県高座郡の寒川神社をご紹介しよう。こちらを初詣におすすめする理由は、全国で唯一の八方除けの守護神であることだ。お正月にこちらでお参りしておけば、一年間、八方すなわち東西南北+北東・南東・南西・北西の八つの方向に起因するあらゆる災厄を逃れることができる。

 まずは、八方除けの基となる「方位除け」について少し説明しておこう。中国伝来の九星気学では、各自の生まれ年により九つの本命星が決められている。これはよく知られている占術なので、自分の星が何であるかがわからない場合もインターネットなどですぐ調べられる。

 人の行動には、通勤通学、引っ越し、旅行、転勤など何らかの方向移動が伴うことが多く、その人の星回りによって災いを招く特定の方向があるので注意しなければいけない。特に自分の本命星が凶の方位に位置する年に災いが起きやすいとされ、それを除けるための祈願が方位除けだ。もっともやっかいなのは9年に一度巡って来る「八方塞がり」である。自分の星が九つの星の中心部分に入って全方位が凶となるのだ。

 2026年の八方塞がりは一白水星。該当する方は今年1年なるべく移動をひかえておとなしくしているのがよいのだが、それ以外にも裏鬼門に当たる七色金星、表鬼門に当たる四緑木星、困難宮に当たる六白金星もあるし、その他の星にも、それぞれに細かく凶方位が存在する。

 平安時代の貴族は「方違え」といって、凶方面への移動を避けるためにいったん別方向に移動して翌日本来の目的地に向かうという悠長なことをしていたのだが、忙しい現代人はいちいちそんなことはしていられない。というわけで、すべての星の人にとって、一度の祈願ですべての方位の災厄を除けることができる八方除けがもっとも合理的なのだ。年のはじめ、災厄が起きる前に八方除けのご祈願をしておけば、うっかり悪い方位に移動してしまっても大丈夫。まるで保険をかけているかのような安心感があるではないか。