国民のインフレ適応は端緒についたばかり
株式・出資金は317.5兆円で13.9%を占め、これは前期に続いて過去最高を更新している。同様に、筆者試算の外貨性資産比率は121.4兆円と初の120兆円台に到達し、比率は5.3%とやはり過去最高を更新している。
ちなみに、1年前(昨年9月末時点)は4.6%であり、5%台目前であることが注目されていたが、あっという間に5%台に定着した印象である。四半世紀前(2000年9月末時点)と比較した場合、金額ベースで株式・出資金は2.5倍に、外貨性資産は8倍に膨らみ、比率ベースではそれぞれ1.5倍、5倍に膨らんでいる(図表)。

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日本社会が円安とインフレに直面したのはわずか3年前の話である(図表)。そうだとすれば、こうした変化に対する適応は緒に就いたばかりという見方もできなくはない。

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