多くの識者らは、彼らの集会は中国人個人に対する軽蔑と嫌悪感情が混じった「嫌中」デモだと警戒を示している。
ただ、韓国の若年層に蔓延した反中感情をひたすら「政治的な性向」のせいにしてはならない。むしろ実生活でぶつかる中国人に対する肌感覚の結果と見ることもできるだろう。
身近にいる中国人から実際に悪印象を受けている韓国の若者たち
若者層は韓国でもっとも中国人との距離が近い存在だ。つまり、韓国の若年層は日常的に他の世代よりはるかに多く中国人と接しており、その経験からあまり良くない印象を感じ取っている場合が多い。
2024年基準で韓国の大学の外国人留学生総数は20万人程度だが、このうち中国人留学生は7万~8万人程度と推定されている。2010年代に入り、韓国政府が授業料引き上げに対する統制を強化したことで、各大学は経営難解消のために外国人留学生を大幅に増やした。そして、その外国人留学生の大半は中国人だった。
しかし、その一方で多くの大学は留学生たちを支える施設や授業システムを備えていなかった。そのため韓国人の学生は韓国語も話せない中国人留学生と一緒に講義を受けなければならず、不便を感じている。
実際、大学生たちのコミュニティを覗くと「韓国語ができない中国人留学生のせいで授業に支障をきたしている」「グループ別課題で中国人留学生と同じグループになった。もう絶望だ」など、授業と関連した不満事項が目につく。