アドトラックの歴史や料金は?
ここで、アドトラックの料金や歴史を見ておきましょう。
トラックの車体を利用する広告・宣伝そのものは、自動車が登場した戦前から存在していました。戦後は、2トン車や4トン車の荷台部分を覆うような「ラッピング広告」が盛んになります。ただ、ラッピング車両はあくまで物流が主目的で、広告のためにルートを変えて走行することもありませんでした。
一方、アドトラックは広告・宣伝のための専用車両です。基本的に荷台は空っぽ。発電機や音響装置などしか積まれていません。店舗やイベント、商品のPRが目的ですから、車両は宣伝効果の高い繁華街や都市中心部、特定エリアを巡回するように走行します。ラッピング車両が郊外や高速道路を走り抜けることがあるのに対し、アドトラックは意図的に混雑する繁華街を走るわけです。
派手なイラストやネオンなどで飾った今のスタイルは、1990年代に入ってから本格化したとされています。広告の内容は、飲食店の宣伝、求人、イベント・映画、企業のイメージ広告などさまざまでした。2000年代に入ると、派手なネオンや鮮明なイラスト、大型の液晶デジタルなどを用いるようになり、広告主には風俗業が目立つようになってきました。
では、料金はどのくらいなのでしょうか。
トラックの種類や走行区間・エリア、日数、装飾のデザインなどによって大きく変動しますが、各業者のウエブサイトなどによると、1週間の料金は2トントラックで約50万~70万円から、4トントラックで100万円~200万円程度が相場のようです。料金はラッピング費やデザイン費、人件費、燃料費などで構成されますが、それぞれの項目には大きな幅があり、「1日で30万〜500万円」としている業者も。いずれにしろ、オーダーメイドですから、正確な料金を知るには見積もり依頼が欠かせません。