2030年には世界の蓄電容量は1100ギガワット時を超える
李氏によれば、太陽光発電はより普及し、よりインテリジェントになった。従来型の太陽光発電所だけでなく、建物、交通・都市インフラ、モバイル用途にまで応用が広がる。技術革新で発電コストも低下、AI(人工知能)で電力資産や蓄電システムの最適管理が可能になった。
蓄電は安定した再エネ供給を実現する基盤技術だ。新エネルギーの設置容量が増えるにつれ、蓄電設備には高い安定性が求められ、需要が急増している。李氏は「30年には世界の蓄電容量は1100ギガワット時を超える見込みで、再エネベースの電力網の支柱となる」と力を込める。
電化が難しい航空・海運・重工業の分野では水素こそが脱炭素化の最適解になるという。電解装置の容量は世界中で急拡大しており、産業・輸送・エネルギー貯蔵で重要な役割を担う。李氏は「再生可能エネルギー無限循環システム」を実現するための6原則を掲げる。
(1)技術革新 常に革新的技術を取り込み、再エネの価値を最大化
(2)エネルギー循環 自然生態系のように循環するエネルギーシステムを構築
(3)システム統合 太陽光・蓄電・水素の協調的発展を確保
(4)デジタル化 AIとビッグデータでエネルギー最適化を実現
(5)国際協力 世界のパートナーと協力し、共同でエネルギーエコシステムを構築
(6)公平性 すべての人に平等にエネルギーが行き渡るようにする