化石燃料から再エネ中心に歴史的な転換
「エネルギー転換は50年ネットゼロ(実質排出ゼロ)を実現する王道だが、世界のエネルギーシステムはエネルギー安全保障、エネルギー経済性、環境の持続可能性という3つの課題のバランスをとる厳しい挑戦に直面している」
李氏によれば、世界のエネルギーシステムの70%以上はすでにネットゼロへ移行する必要性に迫られている。3つの課題を同時に解決するには革新的で協調的な取り組みが不可欠だ。「希望すべき兆しとしてエネルギー変革はすでに加速している」と李氏はいう。
国際エネルギー機関(IEA)の予測では30年代半ばにクリーンエネルギーが世界最大のエネルギー源になる可能性がある。原子力も含まれるが、中心は太陽光と風力だ。「世界のエネルギー開発パラダイムは化石燃料から再エネ中心に歴史的な転換を迎えている」と李氏は強調する。
「エネルギー問題を根本的に解決する鍵は太陽光発電・蓄電・水素の3つの要素を統合的に発展させることだ。3つが組み合わさることで自ら再生し、相互につながり、持続可能な新しいエネルギーシステムが実現する。これこそが再生可能エネルギー無限循環の本質だ」という。