11月13日に実施された大学就学能力試験の会場(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

主要大学が相次いで不合格処分下す

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 11月13日、韓国では来年度の大学入学を目指す受験生が一斉に大学修学能力試験(修能試験)に臨んだ。

 熾烈な受験競争は毎年の光景だが、今年は新たな緊張が走った。

 学力だけではなく、高校までの「品性」――とりわけ学校暴力(学暴)の加害歴が合否を左右する制度が本格的に動き出したからだ。

 2025年度入試では、韓国の主要国立大学が相次いで学暴加害歴を理由に不合格処分を下した。

 口火を切ったのは慶北大学で、続いてソウル大学、釜山大学、江原大学、全北大学、慶尚国立大学の合計6校が同様の措置を実施した。

 不合格者は全国で45人。内訳は慶北大学22人、釜山大学8人、全北大学5人、江原大学5人、慶尚国立大学3人、ソウル大学2人。

 処分内容に応じて減点、資格制限など評価方式は大学ごとに異なり、具体的な点数基準は統一されていない。

 さらに今年の修能試験では、学暴被害者と加害者を別々の試験会場に配置する措置まで取られ、社会の関心の高さを示した。

 こうした流れは、2023年に韓国政府が発表した「学校暴力根絶総合対策」が背景にある。