オルセー美術館を代表する名画が来日
フレデリック・バジール《バジールのアトリエ(ラ・コンダミンヌ通り)》 1870年 油彩/カンヴァス 98×128cm オルセー美術館、パリ ©GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Gabriel de Carvalho / distributed by AMF
まずは出品作のクオリティについて。現在、オルセー美術館では大規模な改修工事が進められており、工事箇所を閉鎖しながら開館を続けている。そうした作品を貸し出しやすい状況もあり、出品作にはオルセー美術館を代表するコレクションが多数含まれている。
印象派の先駆者として再評価が進むフレデリック・バジール《バジールのアトリエ(ラ・コンダミンヌ通り)》は、バジールがルノワールと共同で借りていたアトリエで画家たちが交流する情景を描いた作品。臨場感が強く、作品を眺めているとその場に居合わせているような気分になる。
エドゥアール・マネ《エミール・ゾラ》 1868年 油彩/カンヴァス 146×114cm オルセー美術館、パリ ©GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Adrien Didierjean / distributed by AMF
さらに“印象派の父”と呼ばれたエドゥアール・マネの《エミール・ゾラ》、印象派の画家たちと交流しながらも写実主義を貫いたアンリ・ファンタン=ラトゥール《デュブール家の肖像》、印象派展に参加するも“印象派のさらに先”を目指したポール・セザンヌ《ギュスターヴ・ジェフロワ》、長男ジャンと妻カミーユを描いたクロード・モネの《アパルトマンの一隅》。充実のラインアップに、「こんなに気前よく貸してくれてありがとう」とうれしくなってしまう。
クロード・モネ《アパルトマンの一隅》 1875年 油彩/カンヴァス 81.5×60cm オルセー美術館、パリ ©GrandPalaisRmn (musée d'Orsay) / Martine Beck-Coppola / distributed by AMF