ついに「女性の休日」が動き出す。井戸端会議や長電話、コミュニケーション能力の高さは女性の得意分野かも知れない。一人また一人、少しずつ、皆の心が「その日は何が何でも、絶対に休む」と固まっていく。そんなこともつゆ知らず、男性たちは「バカだね」と取り合わなかった。
© 2024 Other Noises and Krumma Films.
女性たちが一斉に仕事を休む。それはどんな世界だろう。お正月の東京のようにひっそりと静まり返るのか。
1日の休暇で世界を変える
アイスランドの9割の女性が何もしないと決めた日。それは男性にとって、大混乱の1日となる。
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ベッドは整わず、皿は洗われず、電話は繋がらず、新聞は休刊、劇場は閉まり、国営航空会社は欠航、学校も休校に。
その日、多くの男性が初めての経験をしたという。初めて皿を洗った人。オムツを替えた人。
気になったのはデモに集まった大勢の女性たちに子連れの人が少ないこと。母親たちは、子育ても仕事だと判断し、きっぱり、男性に子どもを預けたのだ。この日、アイスランドの多くの職場が保育園化したのは想像に容易い。
© 2024 Other Noises and Krumma Films.
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女性がいないと社会は立ち行かない。世の中は男性だけが回しているのではない。女性が団結した姿は世界に一石を投じた。アイスランドはジェンダー平等において、世界のリーダーになった。たった1日の休みが世界を変えた。なんて痛快な休日だろう。
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最初は無視され、次は笑い物にされ、ケンカを売られ、やがて勝つ。
船長にはなれないと言われたヴィグディス・フィンボガドッティルは1980年、世界初の女性大統領になった。グズルン・エルレンズドッティルは弁護士になる夢を叶え、初代女性最高裁長官になった。
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2025年は国際婦人(女性)年、そして「女性の休日」の50周年。あれから男女の平等はどこまで進んだのか。「グローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート2024」によると、世界全体で完全な男女平等の達成には現在のペースだと134年かかると試算されている。

『女性の休日』
10月25日(土)より、シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
監督:パメラ・ホーガン
出演:ヴィグディス・フィンボガドッティル、グズルン・エルレンズドッティル、アウグスタ・ソルケルスドッティル 他
エンドクレジットソング:ビョーク
提供・配給:kinologue
公式サイト:kinologue.com/wdayoff








