連立政権離脱を決めた公明党の斎藤鉄夫代表（写真は7月2日、写真：代表撮影/ロイター/アフロ）

高市氏との会談お預けの可能性にがっくり

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　高市早苗・自民党総裁誕生を諸手を挙げて喜び、祝辞を送っていた米国のドナルド・トランプ大統領のもとに自公連立政権崩壊の知らせが入ったのは10月10日早朝だったはずだ。

　米AP通信が米東部時間の10日早朝に速報している。

　与野党が入れ替わる政権交代には慣れっこの西欧ですら、「高市氏の首班指名は危うい。野党に道が開かれた」（仏ル・モンド紙）と驚いているのだから、トランプ氏や米政府当局者たちがショックを受けたのは想像に難くない。

　特に、盟友・故安倍晋三氏の秘蔵っ子とされる保守派の高市氏との会談を楽しみにしていたトランプ氏の驚きと失望感は計り知れないだろう。

（Au Japon, les chances de Sanae Takaichi de devenir première ministre s’affaiblissent (lemonde.fr)）

（Trump congratulates woman set to be first female prime minister of Japan）

　米国は「日本の政治の重要な転換点」（ウォール・ストリート・ジャーナル＝WSJ）と捉え、米国側（政府というより政策系・安全保障・外交戦略層）は、今回の事態を日米関係における不安定化要因として警戒しつつ、次の政局次第では対応を調整する構えを見せている。

（Japan Gets New Kind of Leader - WSJ）

　英ロイター通信は、「高市氏が首相になれない可能性がでてきた」「対立野党が代替候補を探す動きがでている」といった不確実性を強調する記事を速報した。

（Market analysts reaction to Japan's ruling coalition split | Reuters）

　米ブルムバーグ通信は連立崩壊が金融市場に衝撃を与えているとの見方を示し、円が乱高下するなどの動きを報じている。

　市場面では、円安修正圧力、国債金利変動、政策不確実性が短期的な不安要因として挙げられている。

（Japan’s Ruling Coalition Collapses: What Split Means for LDP, Economy, Takaichi - Bloomberg）