2025年9月21日、世界陸上東京大会、男子4×100mリレー決勝、力走する3走の桐生祥秀 写真/スポーツ報知/アフロ
(スポーツライター:酒井 政人)
マイルリレーは2走で前に出られず大苦戦
東京2025世界陸上の男子リレーは4継・マイルともに予選が大会8日目(9月20日)、決勝が大会最終日(9月21日)に設定されていた。「メダル」を目指した日本だが、残酷な結末が待っていた。
先に行われたのが男子4×400mリレーだ。中島佑気ジョセフ(富士通)が男子400mで6位入賞を果たしており、チームの士気は上がっていた。
予選通過は各組3着以内と4着以下のタイム上位2チーム。2組に出場した日本は1走・中島が44秒65のラップタイムをマークするも4番手と先行できない。
「1走の僕でリードを奪いたかったんですけど、400mで決勝に行っていないベルギーとポーランドの選手に負けていたので物足りなかった」
2走・佐藤風雅(ミズノ)はバックストレートで3番争いを繰り広げたが、カーブに入るタイミングで英国人選手と接触。そこでペースダウンしたこともあり、6番手に転落した。
日本は3走・吉津拓歩(ミキハウス)、4走・今泉堅貴(内田洋行AC)が懸命にバトンをつなぐも順位を押し上げることができない。5着以内ならタイム通過の可能性はあったが、2分59秒74の6着(※豪州がレーン侵害で失格になり、順位が繰り上がった)で予選敗退となった。
大声援のなかでレースを終えた4人。「メダルを目指すチームとして臨んだので、今は現実を受け止められない。本当に不甲斐ない思いで一杯です」と中島は茫然としていた。