2025年7月11日、ダイヤモンドリーグ、モナコ大会、男子3000m障害で日本新記録を出した三浦龍司 写真/ロイター/アフロ
(スポーツライター:酒井 政人)
9月13日(土)から始まる世界陸上東京大会。 大会初日は男子3000m障害で三浦龍司、女子1500mで田中希実、女子10000mで廣中璃梨佳がそれぞれの予選で登場。記者会見で語った熱い思いをお届けする。(JBpress)
三浦龍司は「ラスト150mの走りを見てほしい」
都内で「東京2025世界陸上」の日本代表記者会見があり、2021年の東京五輪で入賞を果たしたZ世代の3人が登壇。本番直前、それぞれが熱い思いを語った。
まずは男子3000m障害の三浦龍司(SUBARU)だ。
「予選が一番の難所というか肝になると思うので、まずは決勝進出を確実に遂げたいです。今年はタイムを出していて、これまで以上にトップ争いをしていけるんじゃないかなと思うので、メダル獲得を目標に走りたい」
東京五輪で7位、ブダペスト世界陸上で6位、パリ五輪で8位と世界大会で入賞を重ねてきた三浦。今季は7月のダイヤモンドリーグ(DL)モナコ大会で自身が持つ日本記録を6秒以上更新する8分03秒43を叩き出した。このタイムは今季世界リスト3位となる。
「今季は自己ベスト更新と世界陸上のメダル獲得を大きなテーマとして取り組んできました。記録面では大きな手応えがありますし、今までの(世界大会で)一番いい状態で来ています。世界のトップレベルと勝負して、メダルを狙っていく走りをしていくことが残されたテーマです」
DLモナコ大会では五輪を連覇中のスフィアヌ・エル・バカリ(モロッコ)と大接戦を演じて2位に食い込んでおり、メダルの期待は十分にある。
「DLモナコ大会は凄く感覚も良かったですし、理想を言えば、そのレースを決勝で再現できるのが一番です。ただ、なかなかそうはいかないと思うので、後半にペースが上がってきたときに粘れるような走りをしたい。3000m障害は凄くアグレッシブな競技で、スピード感があってコンタクト(接触)もある。駆け引きもあるので、目まぐるしく順位が変わります。特に決勝はラスト1000mぐらいから勝負を争うようなレースが始まり、なかでも水濠からの残り150mは盛り上がるので、そこに注目していただければと思います」