始めるなら「早く・長く」

日南:それぞれの生活によって制度を使い分けることが重要ですね。制度をうまく活用して資産形成する意義は理解できたのですが、どのタイミングで始めたらいいのかと悩む人も多いはず。相場が不安定なこともあり、どの時点で始めるのがいいかよくわかりません。

頼藤:「いつ始めるか」より「長く続けるか」が大事です。これまでも「長期・積立・分散」投資が、堅実にお金を増やしていく鍵だという話をしました。毎月同額ずつ積み立てれば、相場が下がったときは多く買えるので、長く続けて相場が上昇した際の利益も得やすくなるという「ドルコスト平均法」の効果が働きます。

 長く続ければ、複利効果でお金が増えるスピードが増します。投資を長く続けるには、早ければ早いほどいいということです。
 
 さらにiDeCoやNISAなどの資産運用の制度は、今後も拡充されていく見込みです。iDeCoの掛金上限額は増えるように改正され、2027年1月から実施される予定です。例えば、企業年金なしの会社員の場合、月額2万3000円から6万2000円に引き上げられます。NISAも「プラチナNISA」や「こどもNISA」といった議論も進んでいます。

日南:今から実践しておくと良いということですね。

頼藤:次回は初心者でも始めやすい「投資信託」について、その選び方のポイントを解説します。

※個別の金融商品や銘柄を勧めるものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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