『ダメマネ! -ダメなタレント、マネジメントします-』(日本テレビ)
4位は『ダメマネ! -ダメなタレント、マネジメントします-』。大手芸能事務所を舞台とするヒューマンコメディ。川栄李奈(30)が演じる主人公の新人マネージャー・隅田川道子の奮闘を描いている。

道子の本名は神田川美和。幼少期はその名前で天才子役として大活躍していたが、ある事件を引き起こしたことによって芸能界を追われた。
別名を使ってまで芸能界に戻ってきたのは500万円の借金を返すため。マネージャーとしての上司は子役時代からの付き合いである犀川真一郞(安田顕)。敏腕であるものの、腹の内が分からない男だ。
芸能界を描いたドラマは過去に数多くあったものの、成功作と呼べるものはそうない。芸能人を異次元の人のように描いてしまうからだろう。共鳴しにくかった。
このドラマは異なる。芸能人一人ひとりが人間臭い。たとえば、スターの真田祐士(山田涼介)は担当マネージャーに生活からイメージまで支配されていることに辟易していた。
一方、仕事のないタレントたちは意外と焦らず、楽しそうに過ごしている。いつか売れることを信じ、危機感とは無縁だからだろう。このタレント役が実力派ぞろいなので、退屈する間がない。
川栄の起用も成功した。美和は人並み外れた強気な性格であり、担当タレントたちを恫喝する。先輩マネージャーの木村三太(千葉雄大)には自分の代わりに土下座をさせた。さらにタレントにも三太にも容赦なくパンチやキックを食らわせる。
教科書どおりに演じたら、観る側が不快になりかねない。ところが、川栄がやるとクスリとしてしまう。川栄の持ち前の明るさが生かされている。
第7回では美和と真田の恋が事務所に知られてしまう。プラトニックなものだが、芸能界では厳禁。2人は直接的な行動は止めようと約束するが、さてどうなることやら。