李候補の選挙キャンプに合流した外交安保専門家の中で、日本の専門家は存在感が薄い。外交官出身としては趙顕(チョ・ヒョン)元国連大使と李秀勲(イ・スフン)元駐日大使、呉泰圭(オ・テギュ)元大阪総領事などがいて、学界では金賢哲(キム・ヒョンチョル)ソウル大学教授、南基正(ナム・ギジョン)ソウル大学日本研究所所長などがいる。
ただ彼らは日本に対して友好的なスタンスを持った人物というより、日本との歴史問題に対して声を高めてきた人物が目立つ。特に呉泰圭元大阪総領事は、文在寅政権で2015年の日韓慰安婦合意の「不当性」を調査するためのタスクフォースを指揮した人物として有名だ。
「李在明氏と親しい日本専門家」
そんな中、韓国の記者から「李在明候補と一番親しい日本専門家はほかならぬ保坂祐二氏だ」という話を聞いて驚いた。記者の話によると、李候補と保坂氏は個人的に連絡を取り合う仲だという。

保坂祐二氏は1956年東京で生まれたが、韓国の高麗大学校留学をきっかけに韓国に定住、2003年に韓国に帰化した。世宗大学の教授として数多くの韓国メディアに登場し、韓日関係の専門家として活動しているが、「独島は韓国領土」「新親日派の清算」などの主張を行い、反日的な立場を鮮明にしてきた人物である。
2017年の文在寅選挙キャンプでも日本専門家として参加し、2018年のノージャパン運動を積極的に支持してきた。韓国人顔負けの「嫌日」専門家なのだ。
以上のような李在明政権で対日政策を担当すると思われる人物の顔ぶれを見たら、韓米日協力を強調してきた李氏の言葉がどうも空々しく聞こえてくる。李在明政権時代の日韓関係は、もしかしたら文在寅政権時代よりも厳しくなるかもしれない。