6月6日、米国のトランプ大統領と初の電話会談をする韓国の李在明大統領(写真:Yonhap News Agency/共同通信イメージズ)

 6月4日から韓国の新大統領に就任した李在明(イ・ジェミョン)大統領が、米トランプ大統領との初の電話会談が異例の遅れをみせたことでひどく困惑している。

 李大統領は就任3日後の6日夜10時頃、トランプ米大統領との初めての電話会談にようやく成功したが、就任当日に米大統領から祝賀の電話を受けた韓国の歴代大統領と比べると、「3日後」というのはかなり異例なことだ。早くも韓国では「韓米関係の異常兆候」「コリア・パッシング」などの憂慮の声があがっている。

歴代政権と比べて、どれだけ早く、どれだけ長く電話会談できるか

 韓国国民が新政権を評価する重要な基準の一つは、唯一の同盟国で、韓国の安全保障に多大な影響を及ぼす米国から「どれほど信頼を受けるか」ということだ。このため、新政権の第一の課題は、歴代どの政権よりも早く米大統領との初の電話会談を成功させ、できるだけ長く話を交わすことと、歴代政権の中で最も早く米国との首脳会談を成功させることと言っても過言ではない。

 ちなみにアメリカに新政権が発足する場合には、日本よりも早く、そして日本の首相よりも長く通話したという「記録」を残すことが韓国外交部の至上課題だ。それが出来てこそ韓国国民とメディアから高い点数を得ることができるのだ。

 ところが、李在明新大統領はトランプ米国大統領から祝賀の電話がなかなか来なかった。そのせいで政権発足からさっそく「韓米関係が尋常でない」という憂慮をもたらしてしまった。