積立日を選べるSBI証券のクレカ積立の場合
■SBI証券でクレカ積立をする場合は「9日」がベター
ところで、SBI証券でクレカ積立を利用している人は多いので、「3日〜9日」の中でどの日が有利なのかも検証しました。
検証方法は先ほどと同様、野村外国株式インデックスファンド(確定拠出年金)(ベンチマーク指数:MSCIコクサイ)を活用し、「2002年3月〜2022年2月」、「2002年4月〜2022年3月」、・・・、「2004年12月〜2024年11月」「2005年1月〜2024年12月」と1カ月ずつずらして、全部で35回分の資産総額が一番多い「積立日」と一番少ない「積立日」を検証しました。
同様に資産額が最大(または最小)となる積立日がバラついていましたので、資産総額が一番多い積立日・一番少ない積立日の集計結果をお見せします。
<資産総額が一番多い積立日・一番少ない積立日の回数②>
資産額が最大になる回数がもっとも多かったのは、「9日」となっています。次点で「3日」です。資産額が最小になる回数がもっとも多かったのは「6日」。次点で「4日」です。
「3日」は資産額が最大になる回数も最小になる回数も多い、資産額の変動が大きい積立日だといえます。
資産額が最大になる可能性が多く、かつ最小になる可能性が低いのは「9日」と言えそうです。
以上を踏まえると、SBI証券のクレカ積立日は「9日」に設定した方がベターのようです。
あくまでも過去のデータに基づく結果であり、将来の投資成果を予想・保証するものではありません。その点を踏まえ、投資行動に生かしていただければ幸いです。
「ファクト」に基づいた行動が大切
毎月の積立日については、「『キリのいい日に買いたい』『月初・月末に買いたい』と多くの人が思って行動する人が多いだろう。すると、その日の価格が上がって割高になるのでやめた方がいい」と言われれば、もっともらしく感じてしまいます。
事実を確認すると、積立日は計測時期によって運用パフォーマンスが異なるものの、総じて「25日」に設定しておくのがベターであることがわかりました。現状は、25日に設定しておけば、資産額が最小となる可能性を低くしながら、最大となる可能性が高くなる傾向があるようです。
もっともらしい論調に惑わされるのではなく、「ファクト」に基づいた行動が大切です。
本稿がみなさんの投資行動の参考になれば幸いです。
※本記事は特定の金融商品やサービスを推奨するものではありません。投資先や積立日などの決定はご自身の判断でお願いします。
頼藤 太希(よりふじ・たいき) (株)Money&You代表取締役/マネーコンサルタント中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し、現職へ。女性向けWebメディア『Mocha(モカ)』やYouTubeチャンネル『Money&YouTV』を運営すると同時に、資産運用・年金・税金・家計管理などに関する書籍の執筆・監修、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。最近の著作に『マンガと図解 はじめての資産運用 新NISA対応改訂版』『はじめての新NISA&iDeCo』『定年後ずっと困らないお金の話』など。著書累計170万部超。






