⑰休憩所4(設計:服部大祐+新森雄大)

設計者:服部大祐+新森雄大 一級建築士事務所Schenk Hattori+Niimori Jamison/主用途:休憩所、トイレ/階数:地上1階+地階1/延床面積:248.84m2/構造:鉄骨造

【設計コンセプト】
私たち人間が築き上げてきた世界は、目覚ましい進歩と引き換えに時に不自然な断絶を生み出し、「向こう側のいのち」への想像力を弱めてきたかもしれません。「多様さからうまれる、かけがえのないひとつの世界」を守り、さらなる未来へと発展していくために、こちらとあちらの断絶を弱めていき、共に生きる感覚をいま一度思い起こすことは重要だと考えます。本計画は、敷地要件による土の掘削、それを型枠にした鉄筋のパーゴラ屋根でつくられる、半年のあいだ現れる「多様な他者と共にある広場」です。

 これも、筆者が開幕前に「ベスト3」に上げた建築の1つ。“やられた度”では1位。地面の起伏を格子状の影が増幅する。

 設計したのは、筆者が全く知らなかった服部大祐氏と新森雄大氏。服部氏は1985年生まれ、新森氏は1986年生まれで、ともにスイス留学の経験を持つ。