投資で絶対に「はき違えてはいけない」こと

栫井:株式投資というと身構えるかもしれませんが、身の回りの経済活動に目を向けることがヒントになります。

 たとえば、私たちの生活がどんな商品やサービスによって支えられているのかを考えることが、投資先を見つける手がかりになるのです。著書の小説部分でも、ユニクロでおなじみのファーストリテイリングや、バイクヘルメットを製造している「SHOHEI」という架空の企業(編集部注:ヘルメットを製造するSHOEIという企業とは無関係)について、登場人物の日常生活や趣味と絡めて取り上げています。

——著書では、小説に登場するキャラクター、ひばり投資診療所所長の忌部あかりが、投資初心者の波野衿人に対して「金より大事なものなんていくらでもあるから、それをはき違えるんじゃねぇぞ」と注意する場面があります。まさに、株式相場が乱高下しているいまこそ、投資初心者に伝えたい言葉なのではないでしょうか。

栫井:お金は使って初めて価値を発揮します。いくら投資でお金を稼いでも、お墓には持っていけません。この人生でやれることのために、お金の使い方も考えながら長期投資に臨もうよ、という思いを込めました。

>>前編:「専門家が推奨する銘柄は買いですか?」トランプ関税で株価乱高下の今こそ知りたい長期投資の極意

※個別の金融商品や銘柄を勧めるものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。