韓国の次期大統領の有力候補である「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が、英国の『エコノミスト』誌とのインタビューで、「日本との関係をさらに深め、韓米日の3国協力を持続することに異議がない」と語った。
また、共に民主党はトランプ米大統領をノーベル平和賞候補に推薦し、米国側に推薦事実を通知した。米政界で李代表に対する否定的な見方が広がっている状況を覆そうとする努力の一環と見られるが、韓国メディアと国民の反応は冷ややかだ。
大統領弾劾局面でも共に民主党の支持率が与党・国民の力を下回り、李在明代表の支持率も足踏み状態になっていることで、李代表と共に民主党は従来の「急進左派的」なイメージの大転換を試みている。その一環として、韓国だけでなく、日本や米国でも憂慮されている反米/反日的な外交安保スタイルを修正しようと躍起になっているのである。
「実用主義」の名のもとに従来のスタンスを大胆変更
1月30日、英国の『エコノミスト』誌は、「韓国の潜在的次期大統領・李在明はどんな人物か」(Who is Lee Jae-myung, South Korea's possible next president?)というタイトルのインタビュー記事を電子版で公開した。同記事で李代表は今までとは180度変わった外交観を披歴した。共に民主党が配布した報道資料によれば次のようだ。
・(エコノミスト誌は)李在明代表の実用主義外交についても強調して報道し、李代表が大韓民国を「自由民主主義陣営の一員」と強調したことに言及した。
・北朝鮮に対して李在明代表は、韓国の強大な軍隊、米国との同盟、日本との安保協力の拡大に言及しながら、「我々はすでに北朝鮮を抑制するほど十分な軍事的を持っている」とし、「我々に与えられた課題は『疎通と参加』を通じて関係を改善していくことだ」と述べた。
・日本と韓米日3カ国による協力については、「日本との関係をさらに深め、韓米日3国の協力を持続していく」という意志を明らかにした。日本の国防力強化についても「韓日関係が敵対的でないため、韓国に脅威にならない」と明らかにした。
・対日外交において、尹錫悦政権の「過度に服従する態度」を批判しながらも、弁護士時代に日本を訪問した際に感じた日本人の勤勉さや誠実さ、礼儀正しさについては高く評価した。
・中国との関係においても「実用主義」の価値観を強調し、国益を害するほど中国との関係が悪化することは避けるべきだと述べた。