オーバーツーリズムの解消にも一役

「OAD Top Restaurants」レビュアーランキングを見ると、実は浜田さん以外にも複数の日本人が名を連ねているし、メディアからトップフーディーと呼ばれている人々はまだまだいる。

 フーディーとは美食を求め、美食のためにはお金も時間もいくらでもかける人々を指す。

 彼らの中には「食」以外には一切関心がない真性食オタクも存在するかもしれないが、食べることが好きでフーディーたちの動向を気にしながら、さらに宿や観光にも興味を持つ層の方が母数がはるかに大きい。

 そのため、まずはフーディーを取り込み、そこから幅広い層へ訴えかければ、情報の裾野は広がる。

 フーディーに日本の食の良さをPRしてもらえば、世界のインバウンドが日本の地方を目指すようになるわけなのだ。

 以前書いたが、世界中の観光好きが一番訪れたい国は日本で、なぜ日本に来たいかというと美味しいものを食べたいからである。

 しかも地方の食に注目している。

 今年の春節では延べ90億人が移動すると言われているが、中国人へのアンケートでも、一番行きたい国は日本だった。

 しかし現実には、インバウンドの70%は三大都市圏しか訪れない。

 このミスマッチを解消するためにも、地方の食をもっとPRし、さらに環境を整備すればインバウンドは喜んで地方を訪れ、オーバーツーリズムも解消するのである。

 論理的には、であるが・・・。