「今からラーメンを食べに行きたい」という依頼もOK
――当事者が同行援護を利用したい時、どのように申し込まれるのですか?
鈴木 ほとんどが電話で、メールで問い合わせや申し込みをされる方もいます。スマホやパソコンを使いこなす視覚障害者は増えてきましたが、高齢者など新しく覚えるのが難しい方も多いのです。
一方でアプリを使った方の反応はとても良くて、リピート率も非常に高いです。24時間いつでも依頼できますし、利用まで30分ほどで決まることが多いそうです。ガイドヘルパーさんのプロフィールを見ればだいたいの相性がわかる、目的に合った人を選択できるのがいいという声もいただいています。
たとえば、通院の同行援護では待ち時間に雑談したいという方もおられますし、黙っていてほしい人もいる。買い物や散歩で段差や風景を細かく話してほしい人もいれば、大まかでいい人、まったく必要ないという人もおられます。そういった細々としたニーズに合う人を選ぶことができますし、合わなければ次は別の人にお願いしたらいいので、「申し訳ない」という気持ちをそんなに持たなくていいのだそうです。
――発熱してもそれがインフルエンザか新型コロナウイルス感染症なのかわかりませんから、急な通院や検査などが必要なこともありますよね。アプリは緊急時にどのような対応ができるのでしょうか。
鈴木 ガイドヘルパー側に「今すぐできる」という設定があり、利用者は「今すぐできる人」だけを検索・表示できる機能があります。緊急事態だけでなく、「今からラーメンを食べに行きたい」とか、「今日はいい天気だから散歩したい」というような依頼もOKです。