オフを確保するためには上司との信頼関係が必要
とはいえ、近頃はチャットツールなどで会社の人間や取引先といつでも連絡が取れるようになってしまったため、休日の連絡につい返信してしまう人も多いだろう。
平井氏はそうした問題に対して次のように提案する。休日はメールやチャットツールを開かないかミュートにし、仕事関係の人に「どうしてもの緊急時には、こちらまでお電話ください」と伝えてはどうか、と。
ただし、これには条件がある。
平井氏いわくこれは「日頃から上司との信頼関係を築いたうえでのオフの確保法」だという。やはり仕事のベースとなるのは周囲との信頼関係にある。
自分で「働く環境をマネジメントする」
さて、いくら仕事は手段だと割り切っても、仕事がうまく行かず悩む時はあるだろう。少しでも悩みを減らすため、本書では「仕事の基礎力の養い方」にも言及している。
前提としてあるのは、どの社員にも「採用された理由がある」ということ。まずは、それに対してどう応えていくか、真剣に考えるべきだという。
その上で、どうすればよりスムーズに仕事を進められるか。平井氏は「働く環境をマネジメントする」といった発想を持つといいそうだ。
具体的には、入社3年目までに社内で自分をマーケティングする。(中略)つまり、ここで言う「自分をマーケティングする」とは「あなたの存在を知ってもらう」ということ。
普通なら内線電話やメールで済ませてしまうところを、相手の席まで行って直接話しかける。要は「顔を見せに行く」のが効果的とのことだ。社内で顔を知ってもらっていれば、いつか“いざ”という時に力になってくれる人が現れる。それは、いわば「投資活動」と同じだと平井氏は言う。