中期計画から年度計画へ

 未来のバランスシートを作成することで、少なくとも明るい未来を描く事ができ、楽しい気持ちになれるでしょう。

 しかし、それだけで終わってしまったら、その未来が達成されることはありません。

 ビジョンを実現するには、長期的な目標を年度単位の短期計画に落とし込み、それを実行に移していくプロセスが必要です。

 まずは、未来のバランスシートで描いたビジョンを元に、年度ごとの目標を設定します。例えば以下のような流れで計画を立てます。

1. 長期目標の分解

●例えば10年後の未来を描き、それを実現させていく場合には、その中間地点となる5年後の在り姿をおおまかに設定します。

●その中間目標を1年単位の目標に細分化します。

2. 具体的な行動プラン

●夫婦それぞれが相手のバランスシートを改善するためにどんな行動を取るのかを具体化させます。

 相手のバランスシートはすべて自分の所作によって構成されているので、自分が変われば、必然的に相手のバランスシートが動いていきます。

●相手のやりたいことや実現したいことをサポートするための行動を考えます。そのためには、相手のやりたいことをしっかり理解する必要がありますが、その過程が夫婦の絆を強化させます。

3. PDCAサイクルの導入

●計画(Plan):向こう1年、互いに何を行うか決定し、共有します。

●実行(Do):期中で何度かレビューをし、進捗確認を挟みつつ実行します。

●振り返り(Check):1年経った時点で計画の実行状況をレビューし、バランスシートをアップデートします。

●改善(Act):実行状況、理想とする状態とのギャップなどを踏まえ、次年度のアクションを設定します。

 このプロセスを繰り返し行うことで、計画を柔軟に調整しながら目標を達成していきます。