連載第3回目に「結婚できるできないを決めるセックスの瞬間~第3回:立場が正反対の身体的構造」で、恋愛は五感を駆使して行っていると解説しました。五感とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の5つです。
相手の見かけを確かめ、声や言葉遣いを聞き、体臭や人工的においを嗅ぎ、手をつなぎ相性を確かめ、最終段階への登竜門であるキスで精査して、この一連の過程で合格した者同士が、最終的にセックスを行い、五感すべてを使って子づくりをするというふうな流れになっています。
結婚したということは、当然、五感的に合格したということのはずです。最低限の相性は確かめられていたはずです。
しかし、結婚すると、いろいろなにおいが加わります。特に夫の人工的なくささはひどいものがあります。そのにおいに耐えられない妻というのはたくさん存在します。
会社勤めのOLがよく問題にするではありませんか?
「うちの課長、どうしてあんなにクサイんだろうか?」とか、「靴下のくささ、殺人的だよ」とか。
課長さんにも足のクサイ男にも奥さんが存在しているわけで、奥さんはクサイと感じていないのか不思議になりますよね。実際には感じているのです、たいへんクサイと。クサイ、クサイと家族中で言いながら、我慢しているだけなのです。
嗅覚的相性
視覚は当然のように最も重要なのですが、人間がホモサピエンスという動物である以上、体臭を中心とした嗅覚的相性も必須条件だったはずです。体臭を嗅ぎ合うとは、HLA遺伝子といって、お互いの血の相性を確かめる手段なのでした。
もし相手の体臭が臭いと感じれば、その人との間に生まれる子供は必ずしも生命力の強い子供とはならない、結婚はやめなさいというメッセージだったのですが、結婚した事実からすれば、体臭や諸々の人工的なにおいは許容範囲であったということになります。
結婚後、この嗅覚的相性の維持が難しい点となる夫婦が多いです。五感で恋愛したのに、嗅覚的に劣化する。大きく分けて、嗅覚的に問題が出てくるのは以下の3つと考えられます。