交流戦は当初ホーム、ロード各6試合計36試合で行われていたが、期間が長すぎるということでホーム、ロード各4試合計24試合となり、現在はホーム、ロードいずれか3試合の18試合で落ち着いている。これに同一リーグの対戦が各25試合の125試合、合計、ペナントレースは143試合となっている。
MLBは2012年までアメリカン・リーグ14チーム、ナショナル・リーグ16チームの体制で行われていたが、チーム数を揃えるためにナ・リーグのヒューストン・アストロズがア・リーグに移籍、2013年から両リーグ15チームとなった。しかし奇数では、毎日1チームが対戦相手を組めなくなることから、以降はシーズン全日程にわたって常時、インターリーグが組まれるようになった。
またインターリーグの試合数は次第に拡大された。2023年からはア・ナ両リーグのチームは同一リーグ14チーム、他リーグ15チームの29チーム、つまりア・ナ全チームとの対戦が組まれている。
セ・パが別個に雇用していた審判や記録員も統一
NPBでは交流戦によって、選手だけでなく両リーグの球団の距離感も縮まった。
2009年には野球協約の改定に伴い、セントラル、パシフィック両リーグはコミッショナー事務局の元、統合された。リーグトップの会長の役職も廃止された。
また、これまで両リーグで別個に雇用していた審判や公式記録員も、コミッショナーの元で統一された。以前は審判のジャッジや公式記録の解釈などで、両リーグに違いがみられたが、そうした不都合も解消した。
しかしながら「両リーグは別個のもの」という認識は、両リーグ間で根強く残っている。2011年の東日本大震災の際には、ペナントレースの開幕日を巡って、巨人を中心とするセ・リーグと、被災地を本拠とする東北楽天などパ・リーグが激しく対立し、コミッショナーが開幕日を決める一幕もあった。
またリーグの様々なルールを定めた「アグリーメント」も未だに別々に定めている。
MLBでは、2023年からナショナル・リーグも「指名打者制」を導入した。これも、FA年限が迫ったア・リーグ、エンゼルスの大谷翔平の移籍の選択肢を広げるためだったとの説があるが、両リーグがDH制を敷く「ユニバーサルDH」によって、ア・ナ両リーグの差はほとんどなくなったと言える。
NPBでは未だにセ・リーグがDH制を採用していないが、今や世界のトップリーグではセ・リーグだけとなった。交流戦では、主催チームによってDH制があったりなかったりしている。野球の国際化を考えても、この問題についても早期解決が待たれるところだ。