汚物風船が飛んでくるのに犯スパイ法に反対
大統領直属の情報機関、国情院の予算や人員は文在寅政権時代に大幅に縮小された。しかも、北朝鮮から汚物風船やミサイルが飛んでくる中でも、共に民主党や進歩勢力はスパイ法などに反対している。彼らは弾劾や拒否を繰り返しているが、尹大統領が指摘したように、国家争乱を引き起こすことが目的だと言われても仕方がないのではないか。
彼らが主張する民族主義や国家権力に対する抵抗、在韓米軍撤収、社会主義的思想などはもっともらしく見えるが、既に時代遅れか、失敗が明らかになっている。それなのに、なぜ若い世代が李在明氏と共に民主党を支持するのか。その最も大きな要因は教育にある。
1980年の軍事政権の時期を過ごした韓国人は、独裁や軍部に対して強い抵抗感を持っている。 この時期に学生時代を過ごした「586世代(50代、80年代に大学生、60年代生まれ)」が社会の中心になり、その後の世代と彼らの子供世代にも大きな影響を及ぼした。
また、問題の原因を自分から探すのではなく、他のところに原因を求めて恨みの対象にするという行為も韓国では常態化してきた。
大統領の退陣や政治的な問題に対するデモが起きた時、参加する人々の中には「他人がするから私もする」という意識を持った人々がかなり多い。SNSもその意識に一役買っているが、デモに参加した写真をSNSにアップロードし、「私はこれだけ国家のことを考えている」と、道徳的な優越感を味わう韓国人が多いのだ。
彼らにとって重要なのは、李在明氏のような人の犯罪事実ではなく、巨大勢力に対する抵抗(共に民主党は韓国で最も巨大な勢力だが)である。それが民主主義であり正義だと思っているのだ。これは、戦後70年の反日と50年の従北左派の教育が成し遂げた「成果」と言っていいだろう。