韓国人にとって「戒厳」という言葉は、過去の軍事独裁時代の恐怖と抑圧を思い出させる。 運がいいのか、筆者はこれまでに3回の大統領弾劾と1回の非常戒厳を経験することができた。もちろん、良い経験ではない。その後、韓国は民主国家として発展し、先進国の仲間入りを果たしたが、依然として政治状況は不安定で、党派間の争いとイデオロギー対立が続いている。 12月3日夜10時27分。放送を通じて非常戒厳を宣布した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、国家転覆を試みる従北勢力と、社会不安を引き起こす偽ニュースの清算などをその理由に挙げた。 理由はもっともらしく、これまでの韓国の政治状況や「与小野大(日本の「ねじれ国会