韓国人は尹大統領に何の清算を期待したのか?
これといった政治経歴もない尹大統領だが、韓国の法曹界で大きな事件を手がけ、解決してきた。朴槿恵元大統領の弾劾でも大きな役割を果たしている。
そんな国民が尹大統領を選択した最大の理由は、彼が公約に掲げた女性家族部の解体と左翼勢力の清算にあった。それは、多くの人々の支持を受けたが、大統領になってから一つも実行できなかった。
現在、李在明(イ・ジェミョン)氏が率いる共に民主党と韓国の進歩勢力は、尹大統領による内乱謀議と親衛クーデターを理由にデモを行っている。だが、国会と司法府の機能を麻痺させ、国家機能を失わせたのは共に民主党と李在明氏だということも忘れてはならない。
特に、共に民主党の党代表を務めている李在明氏は飲酒運転や「検事詐称事件」に始まり、対北朝鮮送金、大長洞(テジャンドン)開発不正などさまざまな事件への関与が疑われており裁判中だ。検事詐称事件とは、自身の公職選挙法違反の裁判の際に、李在明氏が他の人間に偽証を教唆したという事件である。
また、共に民主党は、李在明氏など同党の政治家に対する不正捜査や裁判を妨害し続け、司法府の担当判事と裁判官を弾劾させた。
このような中、何の意思決定もできない大統領としての最後の選択が非常戒厳だったとすれば、あまりに軽はずみな行動だったと言わざるを得ない。