記者会見は開かず、コメントで痛烈に批判

 韓国では、ミン氏が騒動の当初に行った記者会見は「世紀の会見」と呼ばれ、もはや伝説のように語られています。時に攻撃的な言葉でののしりながら、ハイブのトップであるパン・シヒョク氏を厳しく批判する姿は、女性たちの共感を集めました。記者会見の際、ミン氏が身に着けていた服や帽子がネット通販で売り切れるといった社会現象も起こりました。

記者会見でハイブを批判したミン・ヒジン氏。会見で着用していたシャツとキャップがその日に完売し話題となった(2024年4月25日、写真:ロイター/アフロ)

 韓国語は、悪口のレパートリーが多い言語だと言われています。ミン氏は記者会見の際、あらゆる言葉を使って、ハイブを批判しました。

 ただ、その姿はあまりに感情的過ぎたとも言えます。ここまで強い言葉で批判してしまうと、和解の可能性を閉ざしてしまうからです。記者会見に同席した弁護士が、呆れたように天を仰ぐ様子も話題となりました。ミン氏が、名誉毀損や侮辱に当たる可能性のある表現を使ってしまったことへの反応でしょう。

 今回はコメントだけの発表となり、記者会見を開きませんでした。今後の裁判を見据えてのことだと思います。また記者会見を開いて罵詈雑言を浴びせてしまうと、裁判で不利になる恐れがある。弁護士がそう忠告したのだと思います。裁判に臨むための戦略としては正解だと思います。

 今回のコメントは弁護士と相談して、綿密に用意されたものでしょう。ただ、それでも、ギリギリ問題にならないくらいのラインで、痛烈な批判をしています。以下に並べてみます。